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  • りんず編集プロダクション

複数著者で出す本のお金の話

電子書籍を出したいんだけど、どうしよう?とお悩みのJさんのお話です。

通訳仲間におもしろい人が大勢いるので、みなさんにインタビューするか、原稿をお寄せいただいて本にしたいと思うのです。

個性的な先輩たちがどんな風に仕事をしているのかが分かれば、これから通訳を目指す人たちにも、たくさんヒントを得てもらえるはずなんです。

なるほどなるほど。

そういうお話、読みたいですよね。いい企画だと思います!

Jさんの本当のお悩みはこちら。

原稿を書いて下さった方には原稿料をお支払いするべきか、それとも売上を執筆者全員で分け合うのがいいか、迷っています。 それは悩みますねー。 電子書籍は、印刷・流通・保管にかかる費用が発生しないという利点があるのですが、爆発的ベストセラーにでもならないと、あまり収入面でのメリットはありません。

印税を高くするには、書籍の定価を高くすることになりますが、定価をあまり高くすると、読者が購入してくれない、というジレンマが起こります。 Amazon Prime に入っている読者さんなら、価格を気にせずにどんどん読んでくれて、読んでくれたページ数の分だけ印税も入りますが…、私はあまりその収入は当てにしていません。

私のアイディア

1:インタビューの時点で御礼、完成したらPDFを差し上げる 私だったら、 書籍(紙でも電子書籍でも)の売上の御礼とするのではなくて、インタビューに時間をとってくれたことについての御礼、と考えます。 インタビュー当日に、評判のケーキセットをご馳走させていただくとか、

あとは完成した電子書籍のPDFを差し上げることとか。

書籍カードというのも喜ばれるかも。 Kindle本が無事にAmazonに掲載されたら、そのページのURLをQRコードにして、表紙画像と一緒に名刺サイズの紙に印刷するんです。 つまり、本の名刺を作っておいて、インタビューに応じてくれた方に10枚とか20枚とか差し上げる。

そうすると、その方が名刺と一緒に配ることができて、その方の自己紹介に貢献できます。

私のアイディア

2:原稿執筆は無償で依頼、売上がある程度たまったらAmazonチケットで分配

やっぱり原稿依頼をすると、先方にもそれなりの時間と労力をかけることになりますので、「原稿料もなしに書かされたー」っていう気持ちが出ちゃうかもしれませんよね。

これは、あんまり現実的ではないと思いますが…。

原稿料を出すとしたら、もう、書籍売上からの収入は当てにしないで、持ち出しで払ってしまうのが、きっぱりしていていいと思います。

ただし、収支は大赤字になります…。

売上を分配するとしたら…、これも難しいです。

なぜかというと、電子書籍は、なくなるということがないので、たらたらタラタラと長年にわたってポツポツと売上が入るからです。

それを、半年ごととか、一年ごとに集計して、執筆者人数で頭割りして、ということになりますが、細かくて実入りの少ない事務をやるのは、ちょっと気が滅入りそう。

それでもやるとすれば、銀行経由で振り込むと手数料で目減りしますし、Amazonポイントに変換して、ポイントをギフトにする形でプレゼントするか。

やっぱりこの「2.」案はあんまりお勧めしません~

私のアイディア

3:クラウドファンディングで紙の本の出版の資金を集める

別の考え方もあります。

紙の本を出すとして、出すだけなら100万円もあれば、いいものができます。

出版プロジェクトチームを組んで、Readyfor とか CAMPFIRE などのクラウドファンディングで資金を募るのです。

読みたい!と思う人が出資してくれます。

出資してくれた人には、完成した書籍にお名前を掲載したり、出資額に応じて、完成した書籍の割引販売や献本(贈呈)をするといった「リターン」(御礼)を設定しておきます。

上手に広報すれば、わりと広範な支援を得られる事例があります。

デメリットとしては、 ・資金が集まらないと計画が立ち消えになる ・事務作業が多い(出資公募、印刷会社あるいは出版社との交渉、編集者・DTP(レイアウト組版)担当者の手配、校正、リターン処理) ・紙の本は手に取ってくれた人のところにはずっと残るけれど、市場からは消えてしまう といったことが挙げられ、 メリットとしては、

・形のある本として手元に残る

・ネット環境がなくても現物を見せられる

・定価1,000円以上でも当然の価格ととらえて買っていただける

・書店に頼めば置いてくれる

といったことが挙げられます。

出版の目的にもよりますが…、

総合的おすすめは……

「1:あなた個人の著書として電子書籍を出す」です!

目的とメリット、デメリットをよく吟味してみて、自分のやりたいことに最速で近づける方法を探してみましょう。

私も、ご相談にのります。

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